今回の勝手に感想文はとよ田みのるさんのマンガ「ラブロマ」です
とよ田みのるさんといえば最新作「これ描いて死ね」がマンガ大賞2023の大賞を受賞したことでも有名ですが、「ラブロマ」は同氏初の連載作品で、少年少女の初々しい初恋を描いたラブコメディです
それではいってみよー
ざっくりあらすじ
ストーリーは高校1年生の星野くんが同学年の根岸さんに告白する場面から始まります
休み時間、知らない男子にいきなり告白された根岸さんは1度告白を断ります
しかし、ストレートに好意を伝え続ける星野くんと過ごすうちに、根岸さんの心は徐々に変わっていき、最終的に根岸さんから告白することで2人の交際がスタートします
星野くんはとにかく正直者で少し考え方が硬く、何事もストレートかつ誠実にモノを言う人間です
根岸さんは少しばかり粗暴…ながらも、正面から人の気持ちを受け止められる人間です
本作はそんな主人公の2人が、ケンカ、ヤキモチ、他者からの悪意、進路、性などの問題に対して、真正面から向き合い、突き破っていく(乗り越えていく)様子が描かれています
ストレート勝負
世の中には数多の恋愛作品があり、恋のかけひきは重要な要素として描かれがちです
だがしかし
「ラブロマ」にそのような変化球など存在しません!
持ち球はストレート1本のみ!!
お互いが160キロの剛速球を投げあうのです!!
不安でも恥ずかしくても傷ついても!、ただひたすらに相手と気持ちを伝え合い、受け止め合う!!
そして周りの人々がそんな2人を祝福するのだッ!!!
このように、「ラブロマ」では
気持を伝える→受け止める→周りから祝福される
様子が延々と繰り返されます
私はここに幸せの原基が詰まっていると感じました
おわりに
ここまで読んでくれた数少ない皆さまはこう思ったかもしれません
「お花畑じゃねえか」と…
それはごもっともです
現実では照れや不安や傷つくことへの恐怖から、自分の気持ちを正直に相手に伝えることは難しいです
また、たとえ勇気を出して自分の気持ちを伝えても、受け止めてもらえないかもしれません
さらに言えば、2人の間で気持ちのキャッチボールが成立しても、周囲の人々の悪意や無理解などによってかえって苦しみが増すことすらあります
だがしかし
そんな世知辛い現実があるからこそ、作品を読むとちょっとだけ幸せな気分になり、また現実へ戻る勇気が生まれるのではないでしょうか
ラブロマ 最高!
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